お茶のまち
 
白川町では、多くの人々がお茶に関連した仕事に関わっています。栽培・製茶・販売など、それぞれの役割は違っても、ふるさとのお茶を愛し、
誇りに思う気持ちは一緒。緑の茶畑や伝統の製茶技術は、親から子へ、子から孫へと受け継がれて、この地にしっかりと息づいています。

白川茶のはじまり
お茶栽培の起源は定かではありませんが、享保元年(1687年)の文献に白川のお茶に関する記述が残っており、400年以上前からこの地で栽培されていたことは明らかなようです。伝承では、昔、東白川村(現在の五加)の蟠竜(ばんりゅう)寺の住職が山城国(現在の京都)宇治から茶の実を持ち帰り里人に栽培を奨めた事が始まりだとか…。
 「深山幽谷にして朝夕川霧多く、空気は常に湿気を含み、表土能く乾燥する」風土がお茶栽培にぴったりだったため、白川流域に広まっていったと伝えられています。海抜400m〜600mと高い標高に位置する白川の茶園では、新芽が育つ4月〜5月頃の昼夜の温度差が大きく、葉がゆっくりと成長する上、朝、川から立ち上がる霧がベールとなって葉の乾燥を防ぐため、質の良いお茶が育つのです。

夏を告げる1芯2葉の初摘み

茶園がみずみずしい新緑に輝き始めると、いよいよ茶摘みシーズン到来です。毎年4月下旬にハウスで行われる初摘みを皮切りに、白川町のいたるところで新茶の手摘みが始まります。新茶を摘むタイミングは“1芯2葉”先端の葉が針のように細く、その下にクルンと後ろに反った2枚の葉が付いている状態のものが摘み頃です。そんな新芽を見つけたら、3枚目の葉の付け根から1p下のところを持ち、そっと引っ張ってちぎるのがコツ。爪を立てるとそこから酸化して、お茶の質が損なわれてしまうのです。
こうして丁寧に手摘みされた新茶は、さっそく製茶され、ゴールデンウイークに白川口駅で観光客に振る舞われます。その際は「黒川箱岩太鼓」も打ち鳴らされ、収穫を祝います。5月中旬には全町のお茶を一堂に集めた共販会を開催。茶摘みとともに訪れる白川の夏、お茶はすくすく成長し、収穫は2番茶まで続きます。

味の決め手は熟練者の技

手摘みされた茶葉が飲めるお茶になるまでには、いくつかの工程を経なければなりません。白川町では、『焙炉(ほいろ)製』という手揉みによる伝統の製茶法が受け継がれており、今も昔と変わらぬ手作業でお茶が作られています。ちなみに焙炉は蒸したお茶を広げて作業するための木製の台で、内側には和紙が張られていますが、接着剤に用いられているのは、こんにゃくのり。口にする茶葉を入れるものなので、昔ながらの安全なものが使用されているのです。近年では機械による製茶も行われていますが、その工程は、どれも手揉みの技術をきめ細かに踏襲したものです。蒸しや揉みの作業は機械が行うものの、手順や使用される用具などは手揉みとまったく同じで、最後は人の手と目によって入念に仕上がりがチェックされます。
こうしてできたものは『荒茶(あらちゃ)』と呼ばれ、製茶会社などに売られます。そしてさらに精製・調合などの加工を施され、製品として市販されるのです。なお、町内には試飲コーナーも随所に設けてあります。

味と香りの白川茶
白川茶の栽培は、400年以上の歴史をもち昔から茶人の間で、その味と香りが珍重されてきました。
昭和35年高級品種の『やぶきた』を主体に、農業構造改善事業による大規模な茶園造成が進み、以来全国の皆様に広くご愛飲いただけるようになりました。
白川茶は見た目には、冴えた濃緑色、そして葉肉の厚いのが特徴です。
白川茶は芳醇な香りとコクのある味が自慢です。
お茶の木は生命力が強く、樹齢の高い縁起のよい植物です。また、その反面大変デリケート。気候や土質がお茶の味や香りに微妙に影響します。
川に面した山間部で湿度が多く、水蒸気が山にあたって霧になるようなところ。
これこそお茶の木に最もふさわしい環境です。昔から、川の流域に銘茶の産地が多かったのはこのためです。
お茶栽培の北限といわれる白川は、奥美濃の霊峰御岳のふところ、白川の清流と、山々の緑、清烈な大気の中、昼と夜との高い温度差、そして朝霧が、お茶の発育を促し新芽の乾燥を防ぐベールの役目をします。白川茶は自然の恵みをたっぷり受けながら山里の純朴な人情で愛情深く銘茶白川茶を育て上げるのです。

健康を考えたらお茶
お茶はノンカロリーなのに、栄養がいっぱいです。
緑茶には数多くのビタミンやミネラル、カロチン、カテキンなどにより、老化やガン化抑制に役立つ成分が豊富に含まれており、天然の成分が体を優しくいたわります。

製茶の過程で発生する粉。等級は下で価格も安いが、短時間で抽出できる上、繰り返し抽出できるので人気がある。
茎の部分だけで製した緑茶で、色、味、香りとも煎茶とよく似ている。
2番茶以後の、さほど高級でない硬い葉と茎を強火で焙じたお茶で、香りが香ばしい。番茶の一種で色は茶色。
茶葉の新芽を製して作られる
お茶で、緑茶としては最も一般的なもの。日常的なお茶として親しまれている。

<お茶のいろいろ>
世界のお茶には日本茶(緑茶)、紅茶、ウーロン茶の三種類がありますが、実は同じお茶の葉。それぞれの製造方法によって、何種類もの風味の違うお茶ができるのです。製造方法も3つに分類されて、日本茶は茶葉のタンニンを酸化させずに作る不発酵茶。紅茶は酸化酵素の働きを充分に利用した発酵茶、ウーロン茶は途中で発酵(酸化)をとめる半発酵茶です。
またご存知のように、日本茶だけでもいろいろ種類があり、風味や香り、いれ方(飲み方)までもが違います。あなたはどれがお好みですか?
●煎茶
日本茶の中でもっとも生産量が多いお茶が煎茶。お茶本来の甘味と渋みのバランスが良く、香り高いことで一番人気。
●番茶
夏または秋摘みで大きく硬めのお茶。庶民的な味が人気で栄養成分も豊富。
●ほうじ茶
番茶を火で炒って作ります。香ばしくさっぱりした味わいで、食後に好まれます。
●玉露
葉を直射日光からさえぎった環境で育てたもの。まろやかで濃厚な甘味が特徴です。高級品として有名。
●抹茶
中世の頃の高級茶「てん茶」が発展したもの。ビタミンCや食物繊維が豊富で、健康にも良いお茶です。
●玄米茶
玄米を炒ったものを、煎茶や番茶に加えたお茶。独特の香ばしさをうまく引き出すには熱湯で一気に入れるのがコツ。
他にも茎茶(くきちゃ)や、粉茶(こなちゃ)、芽茶(めちゃ)等と種類は豊富。おもてなしのお茶、食後のお茶、一服するときのお茶等と飲み分けることが出来れば、いっそうお茶を楽しめそうです。

<お茶で健康>
昔から「朝茶は七里帰っても飲め」と言われる位、毎日のお茶は体に良いもの。近年、お茶の成分に健康増進効果があることが続々と実証されています。主な効果はこちら。
●ガンの予防
お茶に含まれているカテキン類が、発ガン物質の作用を抑制するといわれています。統計的にも毎日10杯以上お茶を飲んでいる人は、ガンの死亡率が低いと報告されています。
●虫歯や口臭を防ぐ  ●胃腸の働きを促す  ●食中毒を防ぐ  ●風邪ウイルスを寄せ付けない  ●肥満の予防(ダイエット)  ●リラックス効果
飲むだけで健康になるなんて、本当に美味しい話です。ただし「宵越しのお茶は飲むな」という言葉もあります。これはお茶に含まれるタンパク質が腐りやすく、茶殻に残ったタンニンも一晩置くと酸化してしまう為、効果も出がらしのお茶では、多くを期待できません。茶葉はこまめに取り替えましょう。

<美味しくお茶を入れましょう>
普段は何気なく飲んでいるお茶ですが、入れ方に気をつければおいしさも倍増です。上手に入れるコツは、良い水、温度、待つ時間。これさえ覚えれば、誰でも美味しく入れられるでしょう。
●玉露(3杯分)
・茶葉の量・・・大さじ2杯(約10g)
・湯の温度・・・50〜60℃
・湯の量・・・約90ml.
・浸出時間・・・2分
●ほうじ茶(5杯分)
・茶葉の量・・・大さじ山盛り3杯(約15g)
・湯の温度・・・100℃(熱湯)
・湯の量・・・約650ml.
・浸出時間・・・30秒
●水出し煎茶(1杯分)
・茶葉の量・・・大さじ山盛り1杯(約6g)
・水の温度・・・50〜60℃
・水の量・・・約180ml.
・浸出時間・・・5分
値段の安いお茶でも驚くほどまろやかな味わいになるはずです。
【●煎茶の場合】
数・・・・・湯のみ3杯分
茶葉の量・・・大さじ山盛り1杯(約6g)
湯の温度・・・70℃
湯の量・・・・・・・約170ml.
浸出時間・・・1分
※茶葉の分量は、1杯のときは少し
多めに、多数のときは1杯分×数分
より少なめにしましょう。

@ポットで90℃に保温した湯を湯飲みの8分目くらいまで注いで湯温を下げる。湯飲みも温まり、湯の量も測れる。

A3杯分だと大さじ山盛り1杯の茶葉を急須に入れる。

B@の湯飲みを手で持って、ちょうど良い温度になったら、湯を急須に移して、蓋をして1分待つ。

C均等に濃淡の差がないように回しつぎをする。

Dうまみのある最後の一滴まで、出し切る。さあ、お味はどう?

E2煎めのために急須の蓋を少し開けておくと、茶葉が蒸れにくい。2煎めの湯温は少し高めで、浸出時間は30秒くらい。
【出典:JAめぐみの6月号】

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